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乳幼児には与えないでください

市販のはちみつのパッケージには通常、「1歳未満の乳児にはちみつを与えないでください」と表記されています。
これは、1歳未満の乳幼児が摂取するとかえって健康を害してしまう可能性があり、最悪の場合には重症化して死に至る恐れがあるため。
大人にとっては健康や美容に嬉しい効果が期待できるはちみつですが、1歳未満の小さなお子様がいらっしゃるご家庭などでは、その取り扱いに十分に注意が必要です。
本記事では、1歳未満の乳幼児にはちみつを与えてはいけない理由や万が一の摂取してしまったときの対処方法を解説しますので、ぜひご一読ください。

1歳未満の乳幼児に【はちみつ】を与えてはいけない理由

1歳未満の乳幼児がはちみつを摂取すると、「乳児ボツリヌス症」にかかって以下のような症状が現れることがあります。

便秘 ほ乳力の低下 元気の消失 全身の筋力低下 泣き声の変化 脱力状態 麻痺 首のすわりの悪化

「乳児ボツリヌス症」は、ボツリヌス菌という土壌などの自然に広く存在している細菌が腸内で増殖することが原因となって発症します。
このボツリヌス菌は乾燥や熱に強い性質を持っていて、100℃の温度で数分間加熱しても完全に死滅せず、酸素の少ない状態でも芽胞という極めて耐久性の強い細胞を増殖させ、強い毒素を産出するのが特徴。
大人の場合は基本的に腸内でボツリヌス菌の増殖を抑えることができますが、まだ腸内環境が整っていない乳幼児の場合はボツリヌス菌の増殖が起こりやすいとされています。

前述の点を踏まえて最も注意したいのは、たとえ加熱処理をしたはちみつ(加工されて食品や飲料に含まれているもの)であっても、その危険性は変わらないということ。
お子様に与えるお菓子・食品、飲料の原材料にも、はちみつが含まれていないか確認することが必要です。
はちみつそのものだけでなく、はちみつ入りの市販の食品や飲料なども、1歳未満の乳児には与えないように注意しましょう。

乳幼児が【はちみつ】を摂取してしまったときの対処法

はちみつに「ボツリヌス菌」の潜伏期間は、通常3日〜30日と言われ、摂取後すぐに症状が現れるわけではありません。
発症後そのまま放置しておくと最悪の場合は死に至るケースも考えられます。

しかし、乳児ボツリヌス症のほとんどは適切な治療を受けることで治るとされていて、微量のはちみつであれば問題がない場合もありますので、慌てずにお子様の経過を慎重に見守りましょう。
様子を見る中で、前述したような症状が見られるなど、お子様の状態が少しでも異変を感じる場合には、すぐにかかりつけの病院などにご相談のうえ、適切な治療を受けるようにしてください。

【はちみつ】は1歳を過ぎてから

生後1歳を超えると、離乳食などを摂取することが多くなって徐々に腸内環境が整い始めるため、基本的にはちみつを摂取しても乳児ボツリヌス症になる心配はありません。
本来、はちみつにはお子様の生育にも嬉しい栄養成分が豊富に含まれています。
お子様が1歳を過ぎた後のはちみつの摂取について、もしもご不安がある場合には、一度かかりつけの病院などにご相談されることをおすすめします。